Origami Gallery
 
 
 
 
2023年9月
 
British Origami Society (BOS)
Autumn Convention - Hull 2023
 
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出発から到着

13th - 14th September 2023

2020年春に英国の東海岸に位置するHull(キングストン・アポン・ ハル)で予定されていた BOS spring conventionが、コロナ禍のためキャンセルになりました。ようやくコロナも収まったこの秋、2023年9月16-17日の2日間、conventionが実現しました。

ゲストは、英国の Dave Brill (デビット・ブリル)さんと奥様の Assia(アッシア)さん、日本からは青柳祥子の3 名でした。
英国折紙協会(BOS)のゲストなんて、本当に光栄です。
折紙をやっていて良かったなあと思います。

日本と英国は時差が7時間あります。
9月13日に成田を発ち、香港経由で14 日の朝7時にマンチェスター空港に到着しました。
マンチェスターの空港には、朝早くからBOS のJames さんと奥様の Jane さんが手作りのウェルカムボードを持ってお迎えに来てくださいました。
心から感謝しています!

 
 
ホテル滞在でもよかったのですが、この機会に地元の生活を体験してみたかったので、コンベンション前と後は James さんのお家に泊まることになりました。
THE NOOK という森の中のホテルのような赤レンガの建物で、イングリッシュガーデンも素晴らしいです。
お庭にはリス、マグパイ、ロビンなどがすんでいます。夜中はなんとアナグマ(badger) が出てきて、庭の芝生に穴をあけて虫を食べているそうです。"The Wind in The Willows” の本を思い出し、ワクワクしました。

午後は、おすすめのお魚屋さんとパン屋さんに行きました。
お店のdisplay の美しさに感動です。夕食は、エビとアンコウを串にさしてグリルしたもの、長いいんげん を蒸したもの、ワイルドライス、そして白のイタリアワイン。 ご夫婦で分担してお料理されたディッシュは、素材を活かしたとても美味しいものでした。

 
15th September 2023
コンベンション前日

ブロンテ牧師館博物館
さぁ!ハルに向けて出発ですが、せっかく方向が同じなので 途中、ブロンテ牧師館博物館に寄りました。
(ブロンテ姉妹として知られるシャーロット、エミリー、アンに敬意を表してブロンテ協会によって維持されている作家の家を保存した記念博物館)
資料を見るうちに、田舎の牧師の娘である三姉妹はどのようにして成長し、力強くドラマチックな小説を生み出すまでがわかります。  
 
Mercure Hull Grange Park Hotel
博物館の近くのパブでランチ(セロリのスープとバゲットのセット)をいただき、ハルに向かいました。セロリのスープは美味しかったです。
4時半ごろでしょうか、ホテルに到着!。
とても素敵なホテルです。
もう何人かの人は到着しており、バーで飲み物を片手にお話したり折紙を折っていました。 私もスーツケースを部屋に置いた後、バーに行って自己紹介をし仲間に入れてもらいました。みんなとてもフレンドリーで、はじめて会ったのになんだか前から知っている人たちのように感じました。

そのあと、ホールで作品の展示をし、夕食をいただきました。 夕食は、1か月前からシェフからメニューのお知らせがあり、食物アレルギーの確認とお肉、お魚、ヴェジタリアン、デザートの種類など自分が好きなものをあらかじめ選択するようになっています。日本ではこのようなことはないので、驚きました。海外はヴェジタリアンが多いのかもしれません。
 

Humber bridge

ここで、Hull(キングストン・アポン・ハル)について少し書いておきます。

Hull(キングストン・アポン・ハル)は、イギリス・イングランド東海岸に位置するシティで、マンチェスターから車で約3 時間半ほどかかります。街を流れるハル川がハンバー入り江にかかった所に、完成当時世界一の長さを誇った吊り橋、ハンバー橋(Humber Bridge)があります。

ニックさんとアイリスさん

 

1988 年に瀬戸大橋ができるまでは世界で一番長い橋だった、とのことでした。このハルという場所は、英国のおりがみ作家アイリス・ウオーカーさんが生涯過ごした土地でもあります。
コンベンションでは、アイリスさんを偲びながら、彼女の作品を折ったり、彼女の思い出を語るクラスもありました。
日本の素晴らしいおりがみ作家さんも高齢のため、このところ続けて他界されているので、このような折紙作家を偲ぶパネルディスカッションはとてもいい時間だと思いました。
 
アイリスさんの作品

アイリス・ウォーカーさんの作品"車"
作品を作成したのは、ニック・ロビンさん。

 

では、ここから2日間のコンベンションのレポートをお楽しみください!

 
Day 1 - 9月16日(土曜日) BOS Autumn Convention - Hull 2023
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9:30-10:30 Welcome and Opening Fold
さて、始まりました。
先ずはゲストの挨拶です。
アッシアさんが簡単にできるガーランドの作り方を説明をして、参加者みんなで会場を飾りました。


10:30-11:20 おすまし猫の講習  

11:30-12:00 Tea &Coffee

12:00-12:50  蝶番の箱の講習

13:00 Lunch

 

 

14:30-15:20 青柳祥子 プレゼンテーション

英語でスピーチしました。
主に折紙の力、どのようにして創作作品が生まれるかなどをお話しました。

最後に奴さん形のペーパークリップを折ってもらい、折り紙をつないでいきました。

おりがみはあなたに何をもたらしたかなど一人ずつ語っていただきました。
とても充実した時間になりました。

 

 
15:30-16:00 グループ写真撮影
Photography Robin Macey
16:00-17:50 薔薇の箱、バラのお手紙、角香箱からの薔薇、猫の箱
イングランドの、国の花は薔薇なので、バラを紹介しました。(The UK は、England, Scotland, WalesそしてNorthern Irelandの4つの国なら成り立っていますが、Hullは、Englandにあります。)たくさんの人が薔薇のおりがみを創作しています。
ねじり折の手法が多く、むつかしい作品が多いのですが、私が考案したものは それぞれ基本形からできる簡単なものです。

18:00 ノベルティコンペティション 
グループに分かれて、いろんな紙を使って橋を折り、どの橋が一番よくできたか競争です。
ハンパー橋のような頑強な橋ができたでしょうか? 
即興で作らないとならないので、腕の見せ所です。
7グループが競いました。


18:30 Dinner

 
 
Day 2 - 9月17日(日曜日) BOS Autumn Convention - Hull 2023
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質疑応答の様子
Giant Starとロビン・グリンさん
BOSのPresident ニック・ロビンソンさんと

Main room で、展示作品の質疑応答
司会の Lees さんが展示したひとに作品のことをいろいろ質問したり、そのやり取りが面白かったです。


Shokoの作品はどうしてそんなにかわいいのか?

どうしたらShokoみたいな作品ができるのか?
 

訊かれました。

よく美術館に行ったり画集、絵本などを見ます。

そしてこれだという形を見つけたら、いつもその形を考えるようにしています。

そうすると紙と遊んでいるうちに、いつの間にか私の掌の上にその形が「おりがみ」になって現れます。

と、答えました。

 

10:30-11:20 シマリス講習と伝承の立方体の箱を講習

12:00-12:50 柴犬と丸太を講習

14:00-15:00 アッシアさんのクリスマスツリーの講習に参加
伝承のくす玉の発展形でおしゃれな作品でした。

 

ほかにもたくさん素晴らしいクラスがありましたが、今回は自分のクラスが多かったので、ほかのクラスに参加できず残念でした。

16:30 解散 車で James 宅へ帰る。

 

■ 展示作品をご覧ください>>

 
コンベンション後 9月18日〜21日のレポート>>
 
 
© Shoko Aoyagi